わが家の風呂物語
2007-09-04


わたしは、この暑い夏中、一度も風呂に入らずや。風呂が漏って水がたまらんのや。で、毎日、タライにお湯をいれて行水ですましてた。でもそろそろ秋になるし、冬に行水というわけにはいかん。それで風呂なおしを試みた。まず、一週間かけて風呂の水気を乾かし、木と木の接ぎ目に接着パテを塗りこむ。丁寧に丁寧に。それから接着パテが乾くまで、さらに一週間。
 さあ、これでやっと風呂に入れるぞ! と、こないだ風呂に水を入れた。ああ、ああ、ジャアー、ージャアー、水が漏れとる。なんぼしても水が溜まらん。風呂桶に何日も水をいれてなかったから、乾ききってしまって、それで漏ってるのかもしれん。で、毎日あきらめず水を入れた。でも朝みると空っぽ。
 でも、きのうは外から帰ってきて、汗びっしょりでどうしても風呂にはいりたかった。で水をうんと入れてガスの火をつけた。しばらくして見に行くと、ヤヤッ、熱穴のパイプ口を水が下まわりそうやんか。あわてて水を足す。水道を止めて少し経つとまた下になってる。でもよう考えてみたら、水を足し足ししてたら、なんぼしても水がお湯にならへんやんか……
 そこへ中島くんから電話。「いま忙しいんや。風呂を見てへんと空焚きになるんや」いうたら、「じゃあ、ふうさん風呂に入って見てたら。そしたら水かさ増すし……」いうやないの。中島くん頭ええわ。そいで、すぐ服ぬいで風呂に飛び込んだ。水よりはましや、うん。五センチ?は増したかな。で、やっと五センチが四センチくらいになったとき、まあまあのお湯になってガスをとめ、一風呂あびたというわけやった。ああ、せわしなかった。
 今朝見たら、空になってない。二十センチも溜まってる。熱穴ギリギリや。
       *
 三年まえ、名古屋で6・6サウンドデモをしたとき、東京から参加したくれた何人かがうちに泊まりにきて、風呂にいれたんやけど、そんときたまたま志賀くんの順番のとき、風呂の底がぬけたんや。志賀君がぎゃあーと叫ぶから、見に行くと、ザアーと流れ出すお湯を大慌てで手で防ごうとしてるんや。そんなことしても底はぬけてしもたんやから、あっという間にお湯はなくなってしもた。あのデッカイ志賀君のあわてぶりにみんなで大笑いしてしもたんやけど、風呂の寿命はとっくにきてたんや。なにしろ、底が腐ってた。それでも後で、大竹君とスズキックがなおしてくれて、三年ももったんやから……ま、また、これで当分はいけるやろ。やれやれ。(風)

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